10月2日。
山形ビッグウィングではエコライフやまがた2010というイベントがありました。
同じ建物内の研修室で「海岸・河川漂着ごみ削減 最上川県民交流セミナー」が開かれました。
海洋ゴミ問題に全県を挙げて取り組んでいくための勉強会的なセミナーです。
どうして海のゴミ問題に関して内陸部でも取り組むのか…沿岸部の市町村だけでいいではないか…という認識がまだまだあるのが現状です。勉強会を開き、海ゴミ問題の認識を共有しようというのが狙いのです。
そもそも、なぜ、全県挙げての取組か…と言いますと、漂着ゴミ問題は海岸での回収処理では対応しきれない段階にまで来ています。せっかく清掃した海岸も、一年経てば、またゴミが流れ着き清掃しなければならないという、イタチごっこの状況なのです。
ゴミの根源を断たなければなりません。
海岸に流れ着くゴミの4・5割前後は河川から流出したものと考えられています。
河川へのゴミ流入を減らすことは、海へのゴミの流出を減らし、海岸へ流れ着くゴミを減らすことになるのです。
発生抑制を考える上で河川流域での対策が重要なのです。
山形県最大の河川である最上川の流域面積は全県の70%を占めます。流域人口では実に80%達します。
そんな最上川ですから、最上川のゴミを減らすことは山形県から海へ流出する海ゴミを減らす大きな効果があるはずです。
最上川流域の住民・海岸から遠い地域の人々にも海ゴミ問題に関心を持ってもらい、日ごろの生活や身近な河川の清掃活動の際にも海ゴミ問題を意識してもらうだけで、海ゴミ問題解決に向けての大きな一歩になり得るのです。
海岸に流れ着くゴミを回収処理していくことはもちろん大切です。しかしそれだけではなく、回収処理と並行してこれ以上海を漂うゴミを増やさない取組みがこれからは重要なのです。